Real Madrid 10 times European Champion! -UEFA Champions League Lisbon Final-
文・写真:原 悦生
Text & Photo: Etsuo Hara
5月24日リスボンで行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝でアトレティコとのマドリード・ダービーを制したレアルが10度目の欧州王者に輝いた。
史上初の同じ街のクラブの対戦となった注目の一戦。
双方のファンはマドリードからこの歴史的決勝を見るために、リスボンを目指した。
特にアトレティコのファンにとっては、夢にまで見た願いが、現実になっている。
飛行機、列車、バス、車とその手段はさまざまだったが、リスボンにやってきたアトレティコのファンの気持ちは最高潮にあった。
もちろん、10度目の優勝という金字塔に王手をかけた巨人レアル・マドリードの強さは本物だった。
セミファイナルでペップのバイエルンに圧勝したアンチェロッティのレアルは自信の塊だった。
一方、負傷が癒えないアトレティコのディエゴ・コスタは出場さえ微妙だった。
シメオネは策を練った。
アンチェロッティも特別な戦いを意識していた。
一発勝負は何が起きるかわからない。
延長戦や、ペナルティ・シュートアウトまで考える必要があった。
試合は90分を過ぎて、5分のロスタイムに入っていた。
アトレティコは36分のゴディンのゴールを、守っていた。
ビッグイアーはあと2分、すぐそこまで来ていた。
だが、アトレティコのファンにとっては悪夢のようなセルヒオ・ラモスの同点弾。 延長戦がレアルのものになってしまったのは仕方がないところだろう。
アトレティコは90分にすべてを費やしてしまっていた。