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バルサが抱える現実

バルセロナファン

FC Barcelona & Catalunya

 

文・写真:原 悦生
Text & Photo: Etsuo Hara

 

メッシをケガで欠いたバルセロナは、ボロボロでとても欧州王者には見えなかった。9月29日にカンプノウで行われたレバークーゼンとのUEFAチャンピオンズリーグでバルサは苦しい戦いを強いられた。

1月までFIFAからの制裁を受けて、移籍による補強ができないバルサは、ネイマールのブラジルでの脱税騒ぎ、メッシ親子にも脱税でスペイン司法当局の厳しい追及があって、バルサは精神的にも厳しい状況にさらされていた。

メッシがいるときは、立っているだけ、とか、休んでいるとか、風当りは強かったが、メッシがいないと、ネイマールもスアレスも生きない現実に直面した。パスミスが目立ち、なんどもレバークーゼンにパスをカットされた。

メッシは11月には戻って来て、1月になれば移籍も解禁されるが、次のバルサの大きな問題はカタルーニャの独立だ。政治的にスペイン政府は経済的にもそれを望んでいないが、カタルーニャ州議会は独立に向かっている。プランではうまくいっても約2年先だが、「憲法違反」だとする政府との衝突は避けられない。

カンプノウのモザイクには「カタルーニャはスペインではない」という表示が古くからあった。それを英語でアピールした時期もあった。

カタルーニャの州旗はゴール裏で振られているし、バルサのユニフォームにもカタルーニャの旗をイメージしたものがあった。

だが、もしカタルーニャの独立が決まると、バルサやエスパニョールがリーガ・エスパニョーラから除外されることになる。現在のルールではスペイン以外でリーガ参戦が認められているのはアンゴラの一つだけだ。

規則を改正すれば済むことだが、もめた後ではそう簡単にはいかないかもしれない。そうなると、レアル・マドリードとのクラシコが公式戦では自動的に消滅する。

UEFAチャンピオンズリーグへの出場にもクリアすべき課題は多く、何年かはヨーロッパのステージにバルサがいないという予期しなかった事態に直面することになるかもしれない。

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