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ウクライナ 0-0 ベルギー

【2024年6月26日 ウクライナ 0-0 ベルギー シュツットガルト・アレーナ】

競り合うケビン・デ・ブライネとオレクサンドル・ジンチェンコ。互いに決定機を迎えながらもスコアレスドローに終わった。

ここまで4チームとも勝ち点3となっているグループE。得失点差で優位に立っているベルギーは、ウクライナに負けなければ決勝トーナメント進出を決めることができる状況だった。

1点を奪って安全な試合にしたいベルギーと、勝利して順位で逆転しなければならないウクライナ。どちらも先制点を強く欲し、試合は序盤から積極的な攻撃の応酬となった。

ベルギーは2試合で3度ゴールを取り消されているエースFWのロメル・ルカクに得点を挙げさせるべくボールを集めるが、立ち上がりの決定機をGKの好セーブで阻まれると、以降はウクライナの果敢な守備に競り負け、徐々にゴール前のチャンス自体が減っていった。

ルカクはこの日もゴールを奪うことができず。彼だけでなく、各国のエースストライカーにとって難しい大会となっている。

負け以外の結果ならば構わないベルギーは、後半に入ると慎重な試合運びにシフト。スタメンのアマドゥ・オナナ(写真)はそのままに、62分にはユーリ・ティーレマンスをオレル・マンガラに交代して中盤の守備を厚くした。

ビルドアップを犠牲に手堅い守備を選んだベルギーは、ウクライナの攻撃を潰すと時間を使っていった。

終盤、「国民にポジティブな感情を与えたかった」(イリア・ザルバニ:写真)という思いのウクライナがゴールに迫ったが、ベルギーは安全策で逃げ切り。パスを回すだけでなく、コーナーキックからGKまでボールを戻すプレーを選択するなど、徹底した姿勢で決勝トーナメント進出を掴み取った。

結果的に全チームが勝ち点4で並び、ベルギーは2位で突破。ウクライナは勝ち点4を獲得しながらも4位で敗退した史上初のチームとなった。

ドメニコ・テデスコ監督は「我々は紙面上では優勝候補かもしれないが、この大会に弱いチームは存在しない」と3試合を振り返り、フランスとの優勝候補対決となったラウンド16について「我々は最高のチームになるためにここに来た。その試合は我々が求めていた試合だ」と士気を高めた。